DHA・EPA

どうして青魚は身体にいいの?

日本人の健康をずっと支えてきた魚。しかしなぜ、魚は健康に良いのでしょうか?

 

秘密は魚の生態にあります。魚の暮らしは、流氷が浮かぶ極寒の海から、水深8,000メートルの深海の世界まで広がります。そんな過酷な条件で生き抜く魚にとって、どうしても必要な成分、それがDHAやEPAという成分です。このDHAやEPAは、マグロやサンマ、イワシといった青魚の頭の部分や、目の後ろの脂身に特に多い脂肪酸です。魚が生き抜くうえで欠かせない成分で、不足すると魚の成長にも影響が及ぶといわれます。

 

今注目のDHAとEPAは、一体どのような成分なのでしょうか?

 

先ほど、青魚の頭や目の後ろの脂身に特に多く含まれる脂肪酸と説明しました。「脂=悪者」とイメージしがちですが、DHAやEPAは健康と美容に有用な働きが期待されるオメガ3脂肪酸に分類される成分で、私たちの健康に欠かせない必須脂肪酸と呼ばれています。その特長は透き通っていて、サラサラしていること。また氷点下でも固まらないことから、冷たい海に生きる魚も元気に泳ぐことができるのです。

 

例えば、発育著しい乳幼児に必須な母乳。この母乳にもDHAとEPAは多く含まれることから、粉ミルクなどにも配合されています。DHA・EPAは中性脂肪を減らす効果があるといわれています。健康維持に良い青魚のサラサラ成分は私たちの体の中に常に必要な必須脂肪酸なのです。不飽和脂肪酸は、主にイワシやさばなどの青魚に含まれている脂に多く含まれています。体内で作り出す事ができないものもある為、私達には欠かす事のできない必須栄養素となっています。脂肪には、不飽和脂肪酸と、牛や豚などの脂である飽和脂肪酸という種類があり、体にあまりよくないのでは?との誤解を招く原因ともなっています。

 

そこで、簡単にですが、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の違いを説明しておきます。

 

・飽和脂肪酸(牛や豚の脂など)
増加するとさまざまな疾病の原因となる、コレステロールや中性脂肪を増やすとされており、必須栄養素ではなく、逆に、過剰な摂取を控えるように言われています。常温では、固体で存在しています。

 

不飽和脂肪酸(魚の脂など)
中性脂肪の低下や、悪玉コレステロールの減少といった効能を持っています。EPAの他にDHA(ドコサヘキサヘン酸)やαリノレン酸などがあります。常温では液体で存在しています。

 

不飽和脂肪酸と飽和脂肪酸の違いがわかっていただけたと思います。
ここからは、不飽和脂肪酸について、もう少し、深く掘り下げていきたいと思います。

 

一価不飽和脂肪酸
不飽和脂肪酸は、大きく分けて『一価不飽和脂肪酸』と、EPAなどが属する『多価不飽和脂肪酸』に分かれています。一価不飽和脂肪酸は、オリーブオイルやマカデミアナッツオイルなどに多く含まれ、体内で合成する事が可能になっています。悪玉コレステロールのみを減らし、善玉コレステロールは減らしませんが、悪玉コレステロールを減らす力は、多価不飽和脂肪酸には及びません。

 

多価不飽和脂肪酸
多価不飽和脂肪酸は、さらに『n-3系』と『n-6系』に細分化されます。EPAは、この種別に属しています。

 

n-3系脂肪酸
代表的なものは、魚に多く含まれるEPAとDHAです。他にも、シソ油やエゴマ油に多く含まれるαリノレン酸やDPAなどが属しています。中性脂肪を減らす働きや、コレステロールのバランスを整える働き、脳を活性化する働きなどさまざまな効能を持っています。特に、動脈硬化などの血栓症の予防には不可欠です。

 

n-6系脂肪酸
リノール酸やアラキドン酸が有名で、大豆油やコーン油など植物油に多く含まれています。EPAなどのn-3系と同じく、悪玉コレステロールの減少効果や体のバランスを整える働きを持っていますが、摂取しすぎると善玉コレステロールをも減らしてしまったり、炎症を引き起こしたりという弊害もあります。